せっかくカメラを買ったのに、うまく写真が撮れるか不安。
スマホと変わらなかったらどうしよう。
と思うことってありますよね。特に、春から秋の紅葉までは撮影シーズンでカメラを持ち出すシーンも増えるはず。そこで、今回は初心者完全未経験カメラマンにおすすめの撮影設定を紹介させていただきます。
この記事の対象者
カメラを買ったは良いが撮影方法がわからない方
知識がほぼない状態からカメラでの写真を始めたい方
一番最初はPモード(Autoでも大丈夫)
まずは、カメラを買って何も知らない状態の方は「Pモード」で撮影することをおすすめします。カメラの上部についている「AUTO,P,A,S,M」とか記載のあるダイヤルのことです。
このダイヤルでカメラの元になる撮影の設定を決めることができます。この設定について簡単にいうと下記のような操作感になります。
モード | 絞り(F値) | SS(シャッタスピード) |
AUTO | 自動 | 自動 |
Pモード | 自動 | 自動 |
Aモード | 手動 | 自動 |
Sモード | 自動 | 手動 |
Mモード | 手動 | 手動 |
つまり、AUTOやPモードの場合は電源をつけてシャッターボタンを押すだけで、カメラが勝手に最適な撮影設定を選んで撮ってくれるというわけです。一番最初はこの設定で撮ることで大きな失敗をすることもなくスマホのような感覚で、でもスマホよりも綺麗な写真を撮影する体験を得ることをおすすめします。
ちなみにAUTOとPモードの違いは、Pモードであれば自動設定の中でも適正露出(明るさ)を自動で調整してもらいつつ、絞り(F値)とSS(シャッタースピード)を自分で変更することもできます。基本は自動で撮影しながらPモードでF値を変えたらSSがどう変わるのかなどを体感することで次のステップアップにつなげることをおすすめします。
しかし、Pモードを活用しての撮影を2、3回した後は後述のAモードやSモードを使って撮影に挑戦してください。表現の幅が広がり、もっとカメラが面白くなります。
A(Av)モードとSモードを覚えるべし
さて、自動設定で撮影できるPモードがある上でどうしてAモードやSモードを使わないといけないのかということですが、
◯ボケ感のある写真を撮りたい
◯背景まで全てにピントがあった風景写真が撮りたい
◯流れている水をとめたい
◯水や光の軌跡を写真に写したい
こういった写真表現をできるようになるからです。極論ですがPモード設定の撮影の写真は、画質の綺麗なスマホ写真になります。
最初はそれでも楽しく撮影できますが、やはりカメラを趣味として楽しもうとするとそういったスマホではなかなかできない撮影を体験し、挑戦することが重要です。
A(Av)モードについて
Aモードについてですが、
モード | 絞り(F値) | SS(シャッタスピード) |
AUTO | 自動 | 自動 |
Pモード | 自動 | 自動 |
Aモード | 手動 | 自動 |
Sモード | 自動 | 手動 |
Mモード | 手動 | 手動 |
表のように、絞り(F値)を任意で設定することができてそれに対応する形でSSをカメラが自動設定してくれるモードです。
では、F値を変更するとどうなるのかですが
同じことを言っているだけなのですが、イメージしやすい方で覚えてもらえたら大丈夫です。カメラのピントがあうというのは、センサーからの距離が何センチのところから何センチまでというように幅があります。
この幅がF値が小さくなると狭くなります。ピント面から遠くなればなるほどボケることになるので、F1.8のようなF値の低いレンズだとピント面が浅くなり、ピント面以外の部分が大きくボケるということになります。
逆にF値を8や11のように大きくすることでほぼ全面にピントが合っている写真が撮影できるので、風景写真のように全体をきっちり写したい時には適した撮影設定といえます。
ポートレートやテーブルフォトのように主題以外をぼかしたい場合は、AモードでF値を下げる。
風景写真などの全体にピントを合わせたいときはAモードでF値をあげる。
Sモードについて
モード | 絞り(F値) | SS(シャッタスピード) |
AUTO | 自動 | 自動 |
Pモード | 自動 | 自動 |
Aモード | 手動 | 自動 |
Sモード | 自動 | 手動 |
Mモード | 手動 | 手動 |
逆にSモードで撮影すると何が設定できるのかということですが、シャッタースピードを設定することができます。
簡単にいうとシャッタースピードは1枚の写真の撮影時間と思ってもらえたら問題ありません。写真というと「一瞬」を切り取っているようにイメージされがちですが、きちんと切り取る時間という概念があります。たとえば、「1/1000」秒であればシャッターを切った時から1/1000秒をきりとることができますし、「1/5」に設定すれば1/5秒間を切り取ることができます。
こうすることで
実際の写真を見て貰えばイメージしやすいと思います。
撮影場面は違いますが、水の流れを見てもらえればと思います。SS1/800の方では、水の粒が見えています。しかし、一方1/2の方では水が白っぽく写り、流動感を感じられる写真になっています。
これは水だけでなく、光でも撮影ができるのでSSを遅くすることで
上記のような手持ち花火で文字を書いたりすることもできます。
人間にとっては違いがわからないような一瞬の差ですが、写真にとっては大きな差でありSSを自分で設定できるようになることで写真表現の幅が大きく変わることでしょう。
A(Av)モードとSモードを使い分けよう
上記の作例のように、F値とSSを操作できるようになることで写真表現の幅を大きく広げることができます。その時その時でどのような写真を撮影したいのかで、設定を変えれるように色々試して概念を理解しておきましょう。
個人的には、
スナップ撮影、テーブルフォト、ポートレートならAモード
動物園や水族館などの動体撮影時はSモード
の設定をベースに撮影することでミスを減らすことができるとお伝えしています。
また、F値とSSについての補足ですが
F値を一番小さくすることを「F値解放」と表現する所以でもありますが、光を多く取り込める設定になります。多くの光を取り込めるということは長い時間シャッターを開く(SSを長くする)と光を取り込みすぎて明るすぎる写真になってしまうということです。
逆にF値を絞って光を取り込みにくい状況でもSSを遅くすることで多くの光を集めることができるので暗すぎない写真を撮影することができます。Aモード、Sモードは自動でちょうど良い設定にしてくれますが、自動だからこそ
Aモードで夜にF値を下げて撮影しようとするとSSが1/1秒になって手ブレがすごい。
Sモードでお昼に1/100で撮影しようとするとF値が16になって全面にピントが合う。
みたいなミスも起こりますので、AモードでもSS、SモードでもF値がどうなっているかを確認してバランスの良いところに設定するようにしましょう。
慣れてきたら、最後はMモードで自由に設定してどうすればどんな写真が撮れるのかも確認してみてください。
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