初心者(趣味ユーザー)こそ、買える範囲で最高峰のカメラを買った方がよい。
初心者がわざわざ高いカメラを買う必要なんてない。
安いカメラでもよい写真は撮れる
ここ最近、カメラSNS界隈でトレンドに上がってきたり、炎上したりするテーマです。
これについて個人的な見解を書かせてもらうつもりですが、前提として申しておきたいことが、この議題を提唱した方とそれに嚙みついている方で論点がズレているということです。
ま、そのあたりの詳しい話はともかく、”予算の範囲”で良いカメラを買うべきなのか買うべきでないのか本題に入りましょう。
この記事の対象者
- これからカメラを趣味にしてみたい方
- 趣味の範囲でカメラの購入を検討されている方
- フラッグシップカメラを初心者が買うことの意味を知りたい方
結論:趣味の方こそ、”買える範囲”で最高峰のカメラを買うべき
まずは結論ですが、私個人の意見としては
だと考えています。その理由と、そもそもの前提をまとめていきます。
ちなみに、私はLUMIXGF10というエントリークラスのミラーレス(マイクロフォーサーズ)を購入し、3か月後にはミドルクラスのOMSYSTEM、その半年後にはフラッグシップを購入。そこから1年以内にフルサイズのNikonZ5に乗り換えましたが、上位機種が気になりZ8(55万円)を発売日に予約。しかし、これも半年後に手放し、よりデザインがおしゃれなNikonZfに乗り換え。さらにその2か月後には、上位機種の使い勝手や性能が忘れられずNikonZ9を購入。
特にここ1年だけで見れば
①NikonZ5(フルサイズのエントリーモデル)
②NikonZ8(準フラッグシップモデル)
③NikonZf(最新のおしゃれで優秀なカメラ)
④NikonZ9(Nikonのフラッグシップカメラ)
と買い替えをしている人間なので、一定結論に説得力があるのではないかと思っています。
最近こそウエディングのスナップ撮影を外注することもありますが基本的にはカメラを始めて約3年のライトユーザーです。
前提①:カメラを趣味で使う予定の方(用途が明確な方)
当たり前すぎる話ですが、仕事用で考えている方はそれぞれの用途に合ったカメラを購入してください。
「ダブルスロット」優先したり、「2台購入」を検討したりが必要だと思いますし、仕事環境によってはカメラのメーカーを指定される場合もあります。趣味のように完全に好きなカメラを購入できるわけではありません。
また、仮に趣味でも撮影対象が明確になっている場合はそれに適したカメラを購入しましょう。
前提②:カメラをこれから長く楽しめるであろう方
「絶対」がないのが人生ではありますが、最低限
・日ごろからスマホで写真をよく撮っている
・友人のカメラを借りて撮って楽しかった思い出がある
・旅行が趣味とかガジェットが好きなどのカメラに通ずる趣味や嗜好性がある
・子やペットの成長を記録したい
これらのどれかに当てはまっていて、「なんやかんやカメラを長く続けられそう」な兆しぐらいは持っておいてください。それすらない場合は、そもそも「カメラ」を趣味にするべきなのかという問題が発生します。
初心者がフラッグシップを買うべき理由
理由①:圧倒的な所有欲
理由②:長く使えるので結果コスパが良い
理由③:上達がはやく、モチベーションが上がりやすい
理由④:リセールバリュー込みだと実はそこまで差額が出ない
初心者(趣味ユーザー)こそフラッグシップを買うべき理由をまとめると上記になるのではないでしょうか。
もちろん、ここでいうフラッグシップとは”買える予算内での最高峰”という意味になります。何が何でも80万円前後するようなカメラを買えというわけではありませんので、ご容赦ください。
理由①:圧倒的な所有欲
何よりも大事だと考えているのが、この「所有欲」の問題です。よいカメラを持っているというのはそれだけでも非常に満足感、幸福感を得られるものです。
仕事道具ではなく趣味なのですから、「どれだけ自己満足できるのか」が趣味の最重要項目と言っても過言ではないはずです。
特にここ最近、NikonZ9を購入してからというもの、意味もなく机の上にZ9を置いて眺めてみたり、設定をいじってみたり、追加でアクセサリーを物色したりと今まで以上に「撮る」以外の部分でカメラに触れる機会が増えました。
新しいおもちゃをもらって、それに集中している子どもと同じ状態です。
でも、これが趣味に一番ハマっている状態で、一番健全だとも考えるわけです。
この所有欲は、エントリーモデルとフラッグシップでは雲泥の差です。
機能差を詳しく知らなくても、「質感のよさ」や「普段見ているYoutuberと同じ機材を持っている」達成感だけで十分にうれしいはずです。
機能は変わらないのにハイブランドのカバンを買うよりよっぽど意味がある気がします。(性能に明確な違いがある分)
理由②:長く使えるので結果コスパが良い
「長く使える」というのも、結果的には費用面で有利に働く一面です。初心者だからこそ、趣味だからこそ、撮りたい被写体はどんどん変わります。
旅行の記録→街スナップ→風景(夜景)→動物→野鳥→ポートレート→スポーツ
とか。
こうやって撮影の幅が広がったときに、エントリー機では性能の問題で限界を迎えることもあります。特に動く被写体を撮影する際には連写速度を求められますし、夜景をきれいに撮ろうとすると高感度耐性が強いカメラが欲しくなるわけです。
よく身の回りであるのは、「子のスポーツ写真できれいな一枚を撮りたい」とか「野鳥を撮りたい」とかですね。
この時に、最初からある程度良いカメラを購入していればそのまま使い続けられますが、エントリー機の場合性能不足で撮れない場合もありますので、結果早期で買い替えを検討する羽目になります。
去年の私ですね。
理由③:上達がはやく、モチベーションが上がりやすい
これはプロの方もおっしゃってましたし、その通りだと思いますが
「初心者=スキルが足りない」
わけです。そして、高性能なカメラほどその不足したスキルを補う優秀な性能が詰め込まれています。
初心者だからこそ、自分の期待しているような写真やそれ以上の良い写真が撮れた時に満足感を感じ、写真へのモチベーションが上がっていくわけです。となれば、買える範囲で一番良いカメラを買っておいて損はないはずです。
また、少しストイックな話になりますが写真上達の際に「カメラの性能のせいなのか」「カメラマンのスキル不足なのか」を考える時間を軽減できます。よいカメラを持てば持つほど、失敗の責任は自分のスキルに直結しますので、よりきれいに撮りたい方やスキルを上達させたい方は特にフラッグシップを狙ってほしいです。
理由④:リセールバリュー込みだと実はそこまで差額が出ない
そしてこれが落とし穴です。購入時の総額は大きく跳ね上がっても、最終的に手放すときのことを考えたら意外と価格差がない問題です。
「カメラは資産」と言われる理由がここにあります。特にレンズの方がこの傾向が強いですが、カメラ本体も最後は売りに出して乗り換えや手放すタイミングが来ます。
この時にいくら戻ってくるのかという問題ですが、
機種名 | 新品価格 | 中古AB品 | 買取価格 | 差額(中古と比較) |
---|---|---|---|---|
NikonZ9 | \694,980 | \545,900 | \352,000 | \193,900 |
CanonR3 | \712,800 | \546,800 | \372,000 | \174,800 |
SONY α1 | \841,500 | \621,800 | \470,000 | \151,800 |
Nikon Zf | \269,280 | \265,800 | \195,000 | |\70,800 |
CanonR6Mark2 | \356,400 | \299,800 | \207,000 | \92,800 |
SONYα7Ⅳ | \332,532 | \278,000 | \161,000 | \117,000 |
Nikon Z5 | \158,840 | \139,800 | \84,000 | \55,800 |
CanonRP | \118,800 | \107,800 | \65,000 | \42,800 |
SONY α7Ⅲ | \256,410 | \179,000 | \99,000 | \80,000 |
現時点での上位機種、中級機種、エントリー機種の比較をしてみました。
発売からの経過年数など時期によって買取価格は変動しますが、差額の範囲としてはおおむね
フラッグシップ:150,000円~200,000円
中級機:70,000円~120,000円
エントリー機:40,000円~80,000円
こんな感じでしょうか。思っているより差がないことがわかるはずです。
一番リセールバリューが低いエントリー機(SONY α7Ⅲ)とリセールバリューが高いフラッグシップ(SONY α1)で差額は70,000円です。
70,000円の差でエントリーモデルかフラッグシップなら、最高峰を持ちたくなってこないでしょうか。
初心者(趣味ユーザー)がフラッグシップ購入は理にかなっている
一部、初心者であるかないかが関係ない理由もありましたが、逆に言うとほぼすべての方にとって良いカメラを持つことのメリットを紹介できたのではないかと思います。
少しずつランクアップさせるよりも最初に良いカメラを買ってしまった方が、費用的にも気持ち的にもお得です。
一体私はどれぐらい損したのでしょうか。。。
皆さんは後悔のないお買い物をしてくださいね!
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